算数の時事問題~年度の素因数分解~

算数を得意にする中学受験個別指導教室|港区田町|算数・数学専門高橋塾
こんにちは、高橋塾の高橋です。

本日は算数の時事問題と言われている、
受験年度の素因数分解について書きたいと思います。
算数は時事問題がほとんど出ない科目ですが、受験年度の数字はよく出ます。

例えば、今年の受験では「2023」という、数字は本郷中学など色々な学校で出題されました。
出され方の多くは計算問題。
ただの4桁の数字として出される場合もあれば、
計算の工夫が出来るように出題されているものもあります。

では、どの様な計算の工夫が出来るのか。
よく出る問題などをもとに解説したいと思います。

分配法則(の逆)を利用した計算問題

分配法則(の逆)を利用する計算問題はよく出題されます。
(「結合法則」も「逆」も馴染みのない方も多いかと思いますので関連の用語を「分配法則」と言いたいと思います。)
この問題の出題の仕方は計算問題だけではなく、円周率(3.14)を利用した問題でも使えます。
使用例としてはこのような問題があります。

 20.23×329-202.3×29.1+2023×1.62

この問題はこの様に解きます。

 20.23×329-202.3×29.1+2023×1.62
=2023×3.29-2023×2.91+2023×1.62
=2023×(3.29-2.91+1.62)
=2023×2
=4046

この問題の解き方のコツとしては2023が使われていることに注目して、
小数の位置を変換します。
その後、2023でかけているものを()でくくり計算すると2という綺麗な数字が出る問題です。
この様に、分配法則の工夫を行うと4桁の掛け算をほとんど行わないで解くことが出来ます。

素因数分解に注目する

続いては、少し高度な計算の工夫になりますが、2023を素因数分解した素数に注目して解く問題です。
2023を素因数分解すると、この様に表せます。

2023=7×17×17

このことから2023は7、17、119(7×17)、289(17×17)で割れる数(約数)であることが分かります。
この性質を知っていると工夫できる問題が出題されましたので解説したいと思います。

令和5年度(2023) 本郷中学校 第一回入学試験 算数の問題です。

(2.023+2$\frac{89}{100}$)×$\frac{50}{289}$-(1.25-$\frac{9}{10}$)=□

この計算問題を解く上でまず、分配法則を理解していると計算が楽になります。

=$\frac{2023}{1000}$×$\frac{50}{289}$+$\frac{289}{100}$×$\frac{50}{289}$ー(1.25-0.9)

ここで各項の計算を行いますが2023と289がきれいに割れます。
また、計算の工夫として今後、足し算、引き算しやすい小数の形で留めておきます。

=$\frac{7}{100}$×$\frac{5}{1}$+$\frac{1}{100}$×$\frac{50}{1}$ー(1.25-0.9)

=0.35+0.5ー0.35
=0.5

このように今年の2023の約数を知っていると簡単に解ける問題でした。
しかし、この問題ではそれだけではなく、分配法則や分数、小数の使い分けなど
細かい工夫が出来ると楽になります。
それは、計算ミスを起こさないためにも重要な事です。

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